日立の「LDA7L-A」
日立アプライアンスの「LDA7L-A」は、ホコリのたまりにくいフィンレスのデザインが特徴のLED電球です。 昨年10月に日立ライティングと合併し、照明事業を継承した日立アプライアンスですが、今回紹介する「LDA7L-A」は、電球色の中ではもっとも明るいモデルで、清潔感のある白いフィンレスのボディが特徴的です。
日立アプライアンスのLED電球は、密閉形器具に対応したLDA4Lや調光器具に対応した「LDA7L/D」など用途に応じていくつか種類がありますが、今回の「LDA7L-A」は密閉形器具や調光器具には非対応のスタンダードタイプとなっています。
全光束は350ルーメンで、従来モデルの「LDA7L」に比べると、全光束が同じにもかかわらず消費電力が6.5ワットから7.3ワットへと増えていて、大きさもLDA7Lは60(外径)×109(全長)ミリだったのに対し、LDA7L-Aでは63(外径)×112(全長)ミリとサイズアップしました。

外径63ミリというスペックは、今回比較するLED電球の中でもっとも大きいサイズですが、これは発光面の面積が大きい『ビッグカバー』と呼ばれるグローブを採用したことが影響しています。
また、放熱フィンが無くなってデザインはすっきりしましたが、グローブの付け根付近には段を付けて、手に持ったときに滑りにくいように工夫されています。
外径の太さとは裏腹にネック部はくびれが強く、根本に向かって急激に細くなるユニークなデザインに仕上がっています。この根本部分が細いことで、ソケット付近が狭い器具にも対応可能になりました。ただし全長は112ミリと長いので、奥行きのない器具では先端が飛び出してしまう可能性もあるので注意しましょうね。
また、パッケージにはランプ単体の明るさが白熱灯30ワット相当、直下照度が60ワット相当と表記されていて、定格寿命は4万時間となっています。
使ってみると、和室では明るさが足りず、壁の下半分が暗くなってしまいました。フルーツの色味も暗いせいか鮮やかさに欠けて、イチゴやリンゴの影の部分が黒くつぶれてしまいました。色自体は悪くはないのですが、やはりもう少し明るさがほしいと思いました。
また、洋室の間接照明も、光が上のほうに偏ってしまい、下部にほとんど光が回っていませんでした。光の広がりもそれほど感じられず、部屋の一部分のみが明るいだけのように見えました。洋室でもやはり明るさの面で物足りなさが感じられました。
使用感をまとめると、全光束が暗いのでメイン照明として使うのは向いていませんが、トイレや廊下などの狭い空間で使うなら十分だと思います。消費電力が他社の同クラスに比べると高めなのが気になりますが、くびれが強い独特のデザインを生かしてソケット部が細めの器具に使うのならいいと思いますよ。
ユニークな形状をしているということで、和室で使用する電球の姿が見えるような吊り下げ式の照明器具で使ってもいいと思います。ただし全光束に対して価格が他社より高めなので、なかなか買いづらい製品だと思うので、実売価格がもう少し下がることを期待します。